3分でわかる英文エッセイ・英作文の書き方 – 英検・TOEFL・通訳案内士試験・IELTSライティング

私はこれまでTOEFL、IELTS、英検、通訳ガイド試験のライティング、つまりエッセイ・英作文の書き方を、多くの学生や社会人のみなさんに教えてきました。

今は講義という形ではなく、One-on-oneコーチングで教えていますので、
それぞれの生徒さんの状況をしっかり把握して教えるようにしています。
英文エッセイや英作文の書き方指導を希望されるほとんどの生徒さんは
「学校のテスト以外で全く英語を書いたことがないです」
という方です。
それも、試験まで1ヶ月を切っている!という駆け込みの方もいらっしゃいます。

でも、大丈夫。

英語のライティング、特にエッセイ・英作文にはこれを守ればオッケーという形式があるのです。

駆け込みでいらした方も数回のレッスンの後、みなさん自信を持って本番に向かわれています。

ということで、今回は英語でエッセイを書いたことがない人を前提に、
絶対に外してはいけない英文エッセイの基本と、
3ステップでエッセイを書く方法
をお伝えしたいと思います。

これまでコーチングでしかお伝えしていなかった内容ですが、もっと多くの皆さんの役にたてばと思い、ブログで公開することにしました。

「エッセイが苦手」
「英作文は苦手」
と思っていたあなたも、この記事を読めばもう大丈夫です!

注:このブログは「英語で日本のことを話そう」「英語で日本を案内・紹介しよう」というテーマなので、通訳ガイド試験の出題内容に沿って説明しますが、書き方は他のどんなエッセイにも使えます。

 

英文エッセイの書き方

  1. まずはじめに結論
  2. 次に理由を3つ
  3. エッセイ本文を書く
  4. 英語にする際のコツ

 

まずはじめに結論をメモ

まずはじめに何を書くか。
それは

「結論」

です。

はじめに結論

これを覚えておきましょう。

その結論をどこに書くか。

回答用紙ではありません。実際にエッセイを書き始める前に、

メモ(日本語)

を書きます。これは時間がなくても絶対省いてはいけないステップです。

このメモは、下書きではなく、エッセイ本文を書く際に参照するメモです。

このメモに「結論」を書きます。日本語で、です。

多くの方がこれを英語でやってしまうのですが、それはNGです。

日本語で思考する、日本語が母語の人は、ここは日本語でやらなければいけません

このメモを英語でやってしまうと、英語の文章を正しくすることなど別のことに気を取られて、エッセイの構造が壊れてしまったり、論拠が弱くなったりといったミスが発生しやすくなります。

さて、そのメモにまず、自分が一番言いたいことを一文で書きます。

英語ではこれをthesis statementといいます。直訳すると「主題文」。

例えば、こんなエッセイ問題だとします。

「なぜ日本人は長寿なのかとゲストに聞かれました。あなたがどう説明するかを書きなさい。」

この質問に対する答えとして「〇〇だから〇〇だ!」と言い切る文章を考えます。

それがあなたのエッセイのthesis statementです。

私は箇条書きのメモに略して TS と書いて、一文を横に書きます。

私の箇条書きメモはこんな感じになると思います。

TS: 多くの日本人が長生きをするのは、和食が健康に良いためである。

さて、結論が決まりました。

次に理由を3つ

結論(thesis statement)を書いたら、その結論を裏付けする理由を3つ考えます。

「どうしても思いつかない」という方がいらっしゃいますが、私は「こじつけでもなんでもいいので、とにかく絶対3つ考えて」と言います。

上の例なら、

1. 日本は島国であり、海産物が豊富。魚は飽和脂肪酸が低く、コレステロールを下げる。海藻類は食物繊維が豊富。

2. 主食の米は、塩や油を使わずに炊く。

3. 和食は大豆製品を多く使う。大豆はタンパク質やミネラルが豊富。

などどうでしょう。

書きながら自分の中から

「最近は肉ばかり食べる人も増えてるよね」

「えー?でもご飯と一緒に塩分の高い漬物とか干物とかみそ汁を食べるし…」

などなど、反論が聞こえてきても、耳を傾けてはいけません。

エッセイでは、はじめに決めた結論を堂々と理由付けするのがなにより大事だからです。

エッセイ本文を書く

あとは書くだけ。

ここまで準備できたら、あとは英語の文章にするだけです。

でも気をつけてください。

結論は最後ではありません!

はじめに書いた箇条書きのメモと同じ順番で書くのです。

いきなり 一文目が結論 です。

 

よく一文目に「これから私がこの質問についてどう思うかを書きます。」と書く方がいます。

その文章必要ですか?

「これから〇〇について発表します」っていうのは、小学生ですよ。

エッセイでこれをやるのはやめましょう。

 

結論を一文で書き切ったら、改行。

そして次の段落が1つめの理由、2段落目が2つめの理由、3段落目が3つめの理由、という順になります。

理由の段落は、それぞれ一文では短すぎるので、少し内容を掘り下げて、いくつか文章を足しましょう。

これはそんなに難しく考える必要はなく、
2. 主食の米は、塩や油を使わずに炊く。
なら、パンを作る際は塩が必要なこと、パスタを食べる際は油やチーズなどと一緒に食べることなどを書いて比較すれば良いのです。

理由の3段落のあと、最後の段落で、結論に戻って「だから、〇〇なのだ」と締めます。

 

なるほどー、だけど英語の文章にするだけと言われてもそこが難関だから日本語のメモなんか書いてる時間ないんだよ!という方。

だからこそ、その前のステップを省いてはいけないのです。

結論と3つの理由のメモがしっかり取れていれば、その内容を英語にするだけ。

メモの内容を英語に置き換える作業と、何を書こうか考えながらさらに英語の文章を考える作業とでは、かかる時間が全く違います。

 

英語にする際のコツ

英語で文章を書きなれていない人がよくはまる落とし穴があります。

それは、学生時代の英作文と同じことをやってしまう という落とし穴です。

英作文問題では、日本語の問題文の逐語訳をしなければいけませんでした。

つまり、島国 なら island country や  island nation と書かなければなりませんでした。

しかし、エッセイでこれをやると、なんだか変な英語になってしまうことが。

自分のメモを見ると

「日本は島国であり、海産物が豊富。」

と書いてある。

これを英語にするんだから、えーと島国… 島国ってなんていうんだっけ? island countryか。

じゃあ、Japan is an island country.

で、次は海産物だから、marine product.

豊富はabundant。

Marine product is abundant.

ということで、

Japan is an island country. So, marine product is abundant.

と書いてしまうわけです。

この文章のぎこちなさ、わかりますか?意味は伝わりますが、堅苦しい感じです。

自分の意見を書くのに、逐語訳は必要ありません。

そのニュアンスを伝える自然=簡単な英語表現にしたほうが、わかりやすく読みやすいエッセイになります。

この例なら、島国っていうことは海に囲まれているっていうことだから、

Japan is surrounded by the sea.

海産物はseafoodかfishにしちゃって、豊富を簡単な英語でいうとrich、食事はdiet、ということで

これをまとめて、
Japanese diet is rich in fish because it’s surrounded by the sea.

とすれば、すごくわかりやすいし、まるでゲストに話しかけているような自然な英語になりますね。

使っている単語はいずれも平易なものばかりです。

 

それでも英語らしく書けないという方に、もう一つヒント。

無生物主語を使いましょう。

There is… There are… を多用してしまう方は、意識して主語を Japan にしましょう。

There are a lot of soy products in Japan. より
Japan has a lot of soy products. の方が英語らしいです。

 

以上、みなさんのエッセイ対策に参考になればうれしいです!

英語学習法メールマガジン

私の無料メールマガジンでは英語学習法について役立つヒントやコツなどの情報を時々お送りしていますので、ぜひ購読してみてくださいね。無料メールマガジン購読申し込みはこちらから。

 

追記:今One-on-oneコーチングは満員で新規受付ができないので、英語のライティングを練習したい方にオススメの本をご紹介しておきます。英検対策となっていますが、英語のライティングスキルアップにとても良い内容です。

英語学習に役立つ情報をお届け

英語学習のコツと、英語習得に役立つヒントを掲載した無料メールマガジンを時々配信しています。役立つ情報がたくさん。ぜひ読んでみてください!

迷惑メールを送ることはありません。いつでも購読解除できます。 Powered by ConvertKit
英語de日本Facebookページをフォロー